尿中アルブミン検査の正常値と基準値は?値が高い時の対処法

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尿中微量アルブミン検査とは

尿中微量アルブミン検査とは、尿の中に含まれる「アルブミン」の量を測定する検査です。
名称に「微量」とあるように、尿に含まれるアルブミンが極めて微量である場合も、検出することが可能です。

アルブミンとは、肝臓により生成されるタンパク質の一種です。
肉を食べたり、牛乳を飲んだりしてタンパク質を摂取すると、血中のアルブミン量が高い状態となります。

通常、このアルブミンは、尿中には極めて微量にしかあらわれません。
しかし、腎臓になんらかの障害が発生している場合、腎臓による血液の濾過が十分に行われず、血中のアルブミンが大量に尿中に漏れだしてしまいます。

腎臓障害がある程度進行している場合は、この流出したアルブミンを、健康診断などで広く行われている尿蛋白検査で検知することができます。
しかし腎臓障害の初期には、流出するアルブミンが極めて微量であるため、尿蛋白検査では検知することができません。

その「極めて微量」なアルブミンを検出し、初期の腎臓障害を早期診断するための検査が、「尿中微量アルブミン検査」というわけです。

尿中微量アルブミン検査は、特に「糖尿病性腎症」の早期診断に有用とされています。
糖尿病性腎症には、次に示すように、第1期~第5期までの5つのステージがあります。

第1期 腎症前期
第2期 早期腎症期
第3期A 顕性腎症前期
第3期B 顕性腎症後期
第4期 腎不全期
第5期 透析療法期

このうち、尿中微量アルブミン検査では、第2期の「早期腎症期」を検知することが可能です。
尿蛋白検査の場合は、第3期の「顕性腎症前期」以降を検知対象とします。

一般的な健康診断においては、尿中微量アルブミン検査が一次健診で実施されることはあまりありません。
一次健診において、何らかの腎臓障害が疑われる結果が出た場合に、二次健診としてこの尿中微量アルブミン検査が実施されるケースが多いでしょう。

糖尿病性腎症とは

糖尿病性腎症は、糖尿病の三大合併症の一つとして知られる腎臓障害です。
※三大合併症の残りの二つは、糖尿病性網膜症と、糖尿病性神経障害です。

糖尿病性腎症は、第2期の「早期腎症期」のうちに、適切な治療、および生活習慣の改善に取り組めば、第1期の「腎症前期」の段階にまで、腎臓の機能を回復させることが可能です。
しかし、第3期の「顕性腎症期」まで症状が進行した場合は、第2期の状態にまで回復させることは難しくなります。
症状がさらに悪化し、第4期の「腎不全期」にまで至ってしまうと、ほとんど腎臓の機能回復を見込むことができなくなります。

このような背景から、糖尿病性腎症は、早期発見および治療が最重要視されています。
そして、その腎臓障害の早期発見のための非常に有効な手段が、尿中微量アルブミン検査である──というわけです。

尿中微量アルブミン検査の基準値・正常値は?

尿中微量アルブミン検査の基準値・正常値については次の通りです。

30mg/L未満・・・正常値。
30~299mg/L・・・微量アルブミン尿。早期の臓器障害あり。
300mg/L以上・・・持続性タンパク尿。軽度~中等度以上の腎障害あり。

尿中のアルブミン量が300mg/L以上(持続性タンパク尿)になると、一次健診で広く行われている尿蛋白検査においても、陽性反応があらわれるようになります。

参考:
尿中微量アルブミン – 日本健康増進財団

尿中アルブミン量が正常値を超えた場合の対処法は?

尿中微量アルブミン検査により、微量アルブミン尿(30~299mg/L)が検出された場合、まずすべきことは精密検査です。
早期の臓器障害を患っている可能性があるため、各臓器の障害の有無を検査し、結果に応じて治療や予防などの今後の方針を立てます。

また、微量アルブミン尿が検出された場合は、食生活を始めとする生活習慣に問題があることが少なくありません。
医師や管理栄養士の指導のもと、生活習慣の改善に取り組むことも、アルブミンの値を正常値に戻す上で大切です。

持続性タンパク尿(300mg/L以上)が検出された場合は、軽度~中等度以上の腎障害、もしくはそれに準ずる疾患が疑われます。
前述の糖尿病性腎症などは、その典型例です。
医師による診断のもと、尿中のアルブミン量が高い状態を引き起こしている原因疾患を見つけ、早期に治療を行わなければいけません。

尿中アルブミンQ&A

尿中微量アルブミン検査でわかる疾患は?

尿中微量アルブミン検査では、腎臓の障害──主に糖尿病性腎症の早期発見を目的としていますが、尿中アルブミンが高い状態は、高血圧や心筋梗塞などの疾患との関連も深いとされ、これらの疾患のリスク判定においても有用です。

蛋白尿が出るのはどんな時?

上述の通り、腎臓の機能が低下したとき蛋白尿(アルブミンの値が高い尿)があらわれやすくなります。
そのほかにも、激しい運動をしたり、体調を崩したりして、腎臓に負担をかけたときにも、蛋白尿があらわれる場合があります(このような場合の蛋白尿は一時的なものです)。

尿中微量アルブミン検査はどんな人が行うべき?

一次健診で腎臓の機能低下を示す結果が出た人や、初期の糖尿病を患っている人などが、尿中微量アルブミン検査の対象とされます。

特に、初期の糖尿病を患っている人の場合は、糖尿病の三大合併症の一つである「糖尿病性腎症」への対策が必要不可欠です。
数か月に一度は尿中微量アルブミン検査を行い、アルブミンの値が高い状態に陥っていないかチェックすべきです。

なお、前述の糖尿病性腎症の第3期「顕性腎症期」以降の状態にある場合は、すでに尿中のアルブミン量が「微量」ではなく、尿蛋白検査で検知できる段階となるため、尿中微量アルブミン検査は必要ではありません。

尿中微量アルブミン検査ってどんな検査?

被検者が行うことは、ごく一般的な尿蛋白検査と変わりません。
尿を採取し、検査機関(所定の受付)に提出するだけです。

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