胸が痛い!痛む箇所は心臓?肺? 胸の痛み、部位別対処法

「あれ?なんだか胸が痛い・・・」

ある日ふと、息苦しくなり、胸の痛みを覚えるようになった・・・。
あなたも一度は、そんな経験があるのではないでしょうか?

息を吸うと、あるいは深呼吸すると胸が痛い。
運動をすると痛い。
なにもせず、じっとしているだけでも痛い。

「胸の痛み」の症状は、人によって実に様々です。
いつの間にか治ってしまっていることもあれば、年単位で症状が続く場合もあります。

胸の痛みの症状を引き起こす原因としては、心臓、肺、喉(気管)の異常、あるいは精神的なストレスなどが考えられます。

以下に、それぞれの原因別に「胸の痛みの症状と対処法」についてご説明しましょう。

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心臓が原因の胸の痛みについて

不整脈

不整脈はその名の通り、心臓が血液を送り出す拍子、すなわち「脈」が、一定のリズムを刻まずに不規則になってしまう状態です。

胸の痛みの症状としては、「チクチク」とか「キュッ」といった言葉で表されるような、短時間の痛みが断続的に起こるのが特徴です。
また多くの場合、このような痛みに加えて、息苦しい感覚が強くなります。

不整脈が起こる原因は様々です。

心臓の病気による副次的な症状。
加齢による心臓の機能の衰え。
精神的ストレス。
身体的な疲労。

あるいは、「特に理由もなく不整脈の症状が出る」ということも、よくあります。

心臓は1日に、10万回もの脈動を行っています。
心臓は機械ではないので、これだけ仕事をこなしていると、時に仕事のリズムが狂ってしまうこともあるのです。

不整脈による胸の痛みの対処法

一時的な不整脈であれば、過度に心配をする必要はありません。
心電図や超音波検査などで「異常なし」と診断されれば、ひとまず様子見ということになるでしょう。

症状が重かったり、診断により心臓に異常が見つかれば、内服薬による治療や、ペースメーカー手術、カテーテルアブレーション手術などの措置が必要になります。

子どもの不整脈について

不整脈というと、「身体の弱い人や、お年寄りがなる病気」というイメージを持つ人がいるかもしれません。

しかし、成長期の子ども──小学生、中学生、高校生といった年代の不整脈は、決して珍しいものではありません。
学校の健康診断などでは、全体の1~2%に、なんらかの不整脈が発見されると言われています。

しかしこうした不整脈は多くの場合、本人に症状が表われていません。
また、軽い胸の痛みや息苦しい感覚がある場合でも、時間の経過で解消されるケースが大半です。

成長期の子どもは、心臓や心臓周辺の組織が未発達であるため、こうした不整脈が起こりやすいのです。

子どもの不整脈は、軽視すべきではありませんが、過度に心配する必要もない、というわけです。

狭心症

胸部を締め付けられたり、押さえつけられたりすような感覚がある場合、狭心症の可能性があります。

狭心症とは、心臓を動かす筋肉である「心筋」に、血液が十分に行きわたらなくなることにより引き起こされる病気です。

痛みの症状としては、胸部前面の胸の真ん中あたりから鳩尾周辺までの広い範囲に、漠然とした胸痛が広がります。
人によっては、肩周辺にまで痛みや締め付けられる感覚が表われます。

日常生活においては、階段の上り下りや早歩きなど、ちょっとした軽い運動をした際に、顕著に症状が表われます。
また、就寝中に胸の痛みで目が覚めたりするほか、心臓の動きが活発になる明け方なども、症状が出やすいと言われています。

狭心症による胸の痛みの対処法

心電図や胸部レントゲン、超音波検査などの結果により狭心症が疑われる場合、「冠動脈造影検査」と呼ばれる検査を行うことが一般的です。

この検査は、足の付け根の大動脈からカテーテルを挿入し、冠動脈に造影剤を注入したのち、CT撮影等を行うものです。

これらの検査により狭心症と診断された場合、内服薬による治療や、冠動脈形成術・冠動脈バイパス手術などが実施されることになります。

狭心症が悪化すると、心筋梗塞などの重篤な症状を引き起こしますので、上記の症状が表われた場合は、一刻も早く医師の診断を受けることが大切です。

心不全

心不全は、心臓の機能が弱まり、全身に血液を十分に送り込めなくなる状態です(心不全は、厳密には”病気”ではないとされます)。
LDLコレステロール、いわゆる悪玉コレステロールの値が高い人は、心不全に陥りやすいと言われます。

心不全に陥ると、全身にむくみが出るほか、肺に水が溜まりやすくなって、呼吸困難や胸の痛みを引き起こします。
胸の痛みは、運動をしたときなどに顕著に表われます。

心不全による胸の痛みの対処法

心不全は通常、内服薬により心臓の働きを正常に戻すための治療が行われます。
運動や食事など、生活習慣の改善も必要とされる場合があります。

心不全の状態が悪化して冠動脈の動脈硬化が進むと、心筋が壊死する「心筋梗塞」に至ってしまいます。
心筋梗塞の痛みは凄まじく、命に関わる病気となりますので、心不全の兆候が表れたときは速やかに医師の診断を受けることが必要です。

肺・気管が原因の胸の痛みについて

気胸(自然気胸)

気胸とは、肺から空気が漏れてしまい、胸腔内に溜まってしまった状態のことです。
この状態が続くと、肺は胸腔内の空気によって、どんどん押しつぶされ、小さくなってしまいます。
痩身の若年層に発生しやすいことでも知られています。

症状としては、呼吸のリズムに伴って胸の痛みが起こり、大きく息を吸うと胸が痛い、息苦しい、咳が出る、などの症状が表われます。

気胸による胸の痛みは「ズキンッ」といった鋭い痛みが特徴的で、胸部の前面よりも、胸部側面、あるいは背中などに痛みを覚えるケースが多いとされます。

気胸による胸の痛みの対処法

ごく軽度の気胸であれば、安静にしていることで、自然に症状が改善されることも少なくありません(この場合、胸腔内に漏れた空気は自然に除去されていきます)。

しかし、痛みや息苦しさが日常生活に影響を及ぼしているようであれば、「胸腔ドレナージ」などの手術を行ない、胸腔内に漏れた空気を除去することが一般的です。

胸腔ドレナージは、胸腔鏡手術などにより胸部に小さな穴をあけ、胸腔内の空気を吸い出す手術です。

気管支炎

気管支炎は、細菌やウイルスなどの感染により気管が炎症を起こし、様々な症状を引き起こす病気です。

症状としては、風邪の諸症状──咳、くしゃみ、鼻水、発熱、息苦しさ、喉から胸にかけての鈍痛──などがあります。

気管支炎による胸の痛みの対処法

症状が軽い場合は、咳や炎症を抑える薬を服用し、安静にします。
室内の湿度に気を配り、乾燥している場合は十分に加湿してください。

高熱を伴うなど、症状が重い場合は抗生物質の投与が必要とされる場合もあります。

気管支炎が悪化してしまうと、肺炎などを併発してしまう場合があるので、できるだけ症状の軽いうちに治してしまうことが大切です。

その他の要因による胸の痛みについて

肋間神経痛

肋間神経痛(読み方:ろっかんしんけいつう)とは、字の通り「肋間神経」が痛む症状です。
「肋間神経」とは、胸椎から肋骨へと伸びている抹消神経のことです。

肋間神経痛の症状は、肋骨周辺の鋭く、激しい痛みとして表われます。
片側の肋骨だけに症状が表われることが多く、右側の胸だけ、あるいは左側の胸だけが痛い、という状態になりやすいと言われています。

この症状が表われる原因としては不明な点も多く、帯状疱疹ウイルスによるものや、肋間神経が何らかの要因で、他の組織(筋肉や骨など)によって圧迫されている、などが考えられます。

パニック障害

突発的に、めまい、発汗、呼吸困難、動悸、胸の痛み、吐き気などが症状として表われる場合は、パニック障害が疑われます。

パニック障害は多くのケースで、心拍数が異常に増加します。
そのため、心臓周辺の組織の痙攣や不整脈なども発生しやすくなり、強い胸の痛みを引き起こすことがあります。

たこつぼ型心筋症

たこつぼ型心筋症は、強い精神的なストレスにさらされたことがきっかけとなり、心臓の筋肉が萎縮し、脈動の働きが不十分になってしまう心筋障害です。
この状態に陥ってしまった心臓が、まるで「たこつぼ」のように見えることから、「たこつぼ型心筋症」と命名されました。

症状としては、心臓周辺に鈍痛を感じたり、胸が締め付けられるような圧迫感や息苦しさが表われます。

大地震などの、突発的な自然災害に巻き込まれてしまった年配の方などに多く見られる病気です。

胸が痛いときの原因まとめ

以上をまとめると、胸の痛みを引き起こす病気としては、次のようなものが挙げられます。

心臓の病気

不整脈、狭心症、心不全など

肺・気管の病気

気胸(自然気胸)、気管支炎など

心の病気

パニック障害、たこつぼ型心筋症など

その他の要因

肋間神経痛など

いずれにしても、大切なのは「胸が痛いと感じたら、いち早く医師の診断を受けること」です。

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