溶連菌感染症の症状と原因Q&A:治療や予防に必要なこと|大人も子供も要注意の「溶連菌」とは

子供が喉の痛みを訴えてきたので、熱を測ってみたら38度。

「風邪かな?」と思って風邪薬を与えていたら、良くなるどころか、症状は悪化するばかり。
さらには、体中に赤いブツブツがあらわれて・・・。

慌てて病院に駆け込んだら、お医者さんからひとこと。

「溶連菌(ようれんきん)に感染してますね」

溶連菌・・・。
って、いったいなに──?

上記のようなシチュエーションは、「溶連菌感染症」が発覚する際の典型例と言えます。

「溶連菌感染症」とは、いったいどのような病気でしょうか?
この記事では、その症状や原因、治療や予防のために知っておきたいことを、詳しく解説していきたいと思います。

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溶連菌感染症とは?

溶連菌感染症とは、「A群β溶血性連鎖球菌」と呼ばれる細菌に感染したことにより発症する病気です。

溶連菌感染症の初期症状には、「発熱や喉の痛み」などがあります。
これらの初期症状は風邪と良く似ていますが、風邪が「ウイルス」の感染により発症するのに対し、溶連菌感染症は「細菌」の感染により発症します。

溶連菌感染症の基礎知識Q&A

溶連菌に感染するのはどんな人?

溶連菌に感染しやすい年齢は、小学校に入学する前後の年齢の子供、すなわち4歳から6歳の児童です。
大人が感染することも珍しくはなく、溶連菌に感染した子供からうつるケースが多く見られます。

溶連菌感染症が流行する時期は?

溶連菌感染症は、風邪と同じく、乾燥しやすい季節に流行する傾向があります。

また、夏から秋、春から夏といった季節の変わり目は、体調を崩しやすく、身体の抵抗力が弱まりやすいことから、感染者も増える傾向にあります。

溶連菌感染症の潜伏期間は?

溶連菌感染症の潜伏期間は、一般的に「2日~4日程度」とされています。

溶連菌の感染経路は?

溶連菌感染症を発症する原因、すなわち溶連菌の感染経路は、主に「飛沫感染」であると言われています。
飛沫感染とは、感染者のくしゃみや咳などでまき散らされたウイルスなどを吸いこみ、感染を引き起こす現象です。
また、感染者が接触した飲食物に口をつけることによる、「経口感染」も考えられます。

溶連菌の感染力は非常に強力です。
発症者の家族や友人、同僚なども、溶連菌に感染している可能性が生じますので、十分な注意を払う必要があります。

溶連菌感染症の自然治癒は可能?

溶連菌感染症は、症状が進行すると重篤な合併症を引き起こす可能性があります(詳細は後述します)。
また、症状が長引けば長引くほど、周囲の人に溶連菌が感染する危険性も高くなります。
自然治癒を待たず、できるだけ早く医師による診察を受けるべき病気です。

溶連菌感染症の症状とは?

溶連菌感染症の主な症状には、次のようなものがあります。

・発熱
・喉の痛み(扁桃炎や咽頭炎など)
・吐き気
・腹痛
・発疹
・いちご舌(舌に赤いボツボツができる)
・表皮剥離(身体の皮が剥けること)

前述のように、溶連菌感染症の初期症状は風邪の症状と良く似ており、発疹や表皮剥離などの症状があらわれるのは、ある程度症状が進行してからになります。

溶連菌感染症を発症した際に注意しなければならないのは、「合併症」です。
溶連菌感染症は、症状が進行すると、リウマチ熱や急性腎炎などの重篤な病気を引き起こす可能性があります。
そのため、溶連菌の感染が疑われる場合、できるだけ早期に体内から溶連菌を取り除く必要があります。

溶連菌感染症の治療法は?

溶連菌の感染が疑われる場合、まず行われるのは検査です。
綿棒などで口内をぬぐって、溶連菌が存在するか確認します。

近年では「迅速診断法」と呼ばれる手法が一般的に用いられており、10分程度で結果がわかるようになっています。

検査の結果、溶連菌の感染が確認された場合は、主に抗生物質(抗生剤)の内服療法による治療が実施されます。

溶連菌感染症の治療時における注意点は?

抗生物質(抗生剤)は、服用してすぐに症状が劇的に回復することが珍しくありません。

早ければ服用したその日のうちに、大抵の場合は服用後2,3日で、症状が快方に向かうでしょう。
そのため、体調の回復と同時に、抗生物質の服用を自己判断で止めてしまう人が少なからず存在します。

しかし体内の溶連菌は、抗生物質を1~3日ほど服用しただけでは、死滅しません。
体調が回復したとしても、体内に一定数の溶連菌が生き残っていれば、その溶連菌は少しずつ増殖し、再び溶連菌感染症の症状を引き起こします。

例え体調が回復したとしても、医師から処方された抗生物質はすべて飲みきって、体内の溶連菌を完全に駆逐することが大切です。

また、抗生物質は「定められた間隔で毎日飲み続けること」が大切です。
薬の飲み忘れなどが頻繁に発生してしまった場合は、医師にその旨を報告しましょう。
場合によっては、抗生物質の服用期間を延長する必要性も生じます。

治療後のアフターケアについて

抗生物質(抗生剤)を飲み終えたのちは、溶連菌が体内に残っていないか、あるいは合併症を引き起こしていないかを確認するため、尿検査などを行うことが一般的です。

尿検査は、抗生物質を飲み終えて数日~数週間後に行います。
ここで異常が見つからなければ、ようやく「完治」となります。

保育園や幼稚園、学校や会社への復帰の目安は?

抗生物質(抗生剤)を服用して24時間が経過すると、体内の溶連菌が減少して、他者へうつる危険性も低くなります。

保育園や幼稚園、小学校や会社(仕事)への復帰は、この24時間が経過後に、体調の回復を見て判断することになります。

一概に言えることではありませんが、「2,3日お休みしてから、学校や仕事に復帰する」というケースが、最も多いのではないでしょうか。

溶連菌の感染を予防するには?

溶連菌の感染予防は、風邪の予防の仕方と同じです。
外から帰ったら、うがいをして、石鹸でよく手を洗い、乾燥している季節などはマスクを活用しましょう。

また、子供に「鼻や口を頻繁に手でいじる癖」があると、溶連菌に感染する危険性も高まりますので注意しましょう。

周囲の身近な人に溶連菌感染症の症状があらわれた場合、「自分も溶連菌に感染しているのでは」という疑いを持つべきと言えます。
こうした場合は、いち早く「溶連菌に感染しているかどうかの検査」を受けることで、リスクを最小限に抑えることができます。

なお、溶連菌の感染は予防接種などで防ぐことはできません。

まとめ

発熱や喉の痛みがあらわれたとき、大抵の人は「風邪かな」と考えて、市販薬などで症状を鎮めようとするでしょう。

通常の風邪であれば、安静にしていれば、2,3日で症状は快方に向かいます。
しかし溶連菌感染症は、医師の治療を受けない限り、日が経つにつれ症状が悪化していきます。
また、溶連菌は感染力が強いため、自分の周囲の人に溶連菌がうつる危険性も少なからずあります。

大切なことは、風邪であれ、溶連菌感染症であれ、体調不良を感じたら早めに医師の診察を受けることです。
風邪の諸症状があらわれたときは、ぜひとも「風邪」のほかに、「溶連菌」という言葉を思い浮かべてもらえればと思います。

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