耳の下が痛い!しこりや腫れがあるのは病気?その原因と対処法

人間の耳の下は、リンパ耳下腺などの器官が密集する、とても繊細な場所です。

そのため、体調不良や、風邪をはじめとした何らかの病気を患ったときなどに、この部位に痛みが出たり、腫れたりすることは珍しくありません。

「なんだか耳の下が痛い」
「耳の下が腫れている」
「しこりのようなものができている」

この記事では、そのような症状を引き起こす代表的な病気と、その対処法について、詳しく解説をしたいと思います。

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外耳道炎(外耳炎)

外耳道炎(外耳炎)とは、鼓膜よりも外側の「外耳」と呼ばれる部分が、何らかの要因により炎症を起こしている状態のことを指します。

外耳道炎を発症する主な原因として、耳かきにより外耳を傷つけ、そこから細菌感染が起きた、などが挙げられます。
症状としては、外耳の痛み、腫れ、痒み、耳だれ(耳から汁が出る現象)などが典型的です。
耳道の腫れがひどくなると、耳の穴が塞がって、音が聞こえにくくなります。

外耳道炎の症状が進行すると、患部の細菌が耳の周囲のリンパ節に感染し、リンパ節の炎症を引き起こします。
耳道の痛みや腫れ、耳だれに加えて、「耳の下が痛い」「腫れている」などの症状があらわれている場合、リンパ節への細菌感染が生じている可能性が高いと言えます。

外耳道炎の対処法および治療法について

外耳道炎の治療には、主に抗生物質(抗生剤)が配合された点耳薬や軟膏が用いられます(耳鼻咽喉科にて処方されます)。
これらの薬、特に軟膏タイプの薬を使用する際は、必要以上に耳を刺激しないように注意する必要があります。
正しく薬を使用すれば、数日間で、外耳道炎の症状の完治および改善が期待できます。

耳道の炎症が鎮まれば、耳の下のリンパ節の痛みや腫れも消失します。
しかし、いちど腫れあがり大きく膨らんだリンパ節は、痛みや腫れが消えたのちもサイズが縮小せず、そのまま「しこり」となって残ってしまうことがあります。

一般的に、このようなしこりが残ったとしても特に問題はありません。
しかし、「外耳道炎の後遺症的なもの」と考えていたしこりが、実はリンパ節にできた腫瘍であった──などのケースもあり得ますので、外耳道炎の完治後に、しこりが残った場合は、一度医師の診察を受けてみることをおすすめします。

なお、外耳道炎については、次のリンク先にて詳しく解説をしています。
外耳道炎に良く効くフルコートfなどの市販薬の紹介や、外耳道炎の予防方法なども掲載していますので、併せてご覧ください。

耳から水が出る、汁が出る!外耳炎(外耳道炎)の症状と治し方

耳下腺炎

耳下腺炎(じかせんえん)とは、耳の下から顎にかけての部位に位置する「耳下腺」と呼ばれる器官が、何らかの要因により炎症を起こしている状態のことを指します。
「耳の下が痛い」、「腫れている」、「熱が出る」などが典型的な症状です。

耳下腺炎は、「流行性耳下腺炎」「反復性耳下腺炎」の二種類に大別されます。

流行性耳下腺炎は「ムンプスウイルス」と呼ばれるウイルスに感染し、耳下腺が炎症を起こす病気であり、いわゆる「おたふくかぜ」です。
おたふくかぜは、一度発症すれば免疫ができるため、その後は二度と発症することはありません。
しかし大人になってから発症すると、症状が重くなる傾向にあります。

反復性耳下腺炎は、ウイルスではなく、主に口腔内の細菌が耳下腺に感染し、耳下腺が炎症を起こす病気です。
精神的なストレスや肉体的な疲労による免疫力の低下や、口腔内の衛生環境の不良などが、反復性耳下腺炎を発症する原因の一つとして見られています。
反復性耳下腺炎はその名の通り、流行性耳下腺炎とは異なり、繰り返し耳下腺の炎症を引き起こす厄介な病気です。

耳下腺炎の対処法および治療法について

耳下腺炎の治療は、主に耳鼻咽喉科の担当となります。
耳下腺炎は、流行性・反復性ともに特効薬はないので、対症療法が中心となります。
細菌感染をしていると見られる場合は、抗生物質(抗生剤)が処方されることもあります。
症状が軽度の場合は、特別な治療は必要とされず、「安静第一」となります。

なお、耳下腺炎については、次のリンク先にて詳しく解説をしていますので、併せてご覧ください。

耳下腺炎Q&A:流行性と反復性の違い、治療法や感染予防など

扁桃炎(扁桃腺炎)・咽頭炎

扁桃炎(扁桃腺炎)咽頭炎は、扁桃腺や喉頭に細菌やウイルスが感染し、炎症を引き起こす病気です。
扁桃腺や咽頭の炎症に伴い、周辺のリンパ節──首まわりや耳の下などに無数に存在するリンパ節に、腫れや痛み、しこりなどがあらわれることがあります。
リンパ節の腫れや痛みは、扁桃腺や咽頭の炎症が鎮まれば消失しますが、リンパ節のしこりはそのまま残ることがあります。

扁桃炎や咽頭炎は、風邪をひいたときなどに特に発症しやすい病気です。
風邪のひきはじめはしっかりと身体を休め、症状がひどくならないうちに治すことが大切です。

耳下腺腫瘍

耳下腺腫瘍は、耳の下から顎にかけての部位に位置する「耳下腺」に腫瘍ができる病気です。
主に、耳の下あるいは顎の付け根のしこりとして認識されます。

耳下腺腫瘍には、良性腫瘍悪性腫瘍があります。
良性腫瘍は基本的に痛みが伴いませんが、悪性腫瘍の場合は、「耳の下が痛い」などの症状があらわれます。
耳下腺の良性腫瘍と悪性腫瘍、それぞれの特徴は次の通りです。

良性腫瘍

痛みなどの症状はあらわれず、腫瘍が増殖するペースも穏やかです。
大きな腫瘍は外科手術により取り除くことが検討されますが、顔面神経の損傷により顔面麻痺などの後遺症が生じることがあります。

悪性腫瘍

良性腫瘍とは異なり、痛みを伴うことが多く、腫瘍が増殖するペースも急速です。
外科手術により、一刻も早く腫瘍を除去する必要があります。

Q&A

おたふく風邪で、片方の耳の下だけ腫れることってある?

おたふく風邪(流行性耳下腺炎)を発症した際、片方の耳──右耳の下、もしくは左耳の下だけに痛みや腫れがあらわれる、というケースは珍しくありません。

口を開けると耳の下が痛い原因は?

耳下腺あるいは耳の下のリンパ節が炎症を起こしていると、口を開ける、食べ物を噛むなどして顎を動かした際に、痛みが生じることがあります。
顎を動かして痛みがあるうちは、食事の際は柔らかい物を選んで食べ、患部に負担をかけないことが大切です。

耳の下が痛い症状と頭痛、同時に起こる原因は?

風邪をひくと、頭痛や発熱などの風邪の諸症状があらわれるのに加えて、扁桃炎や咽頭炎を発症し、耳下腺やリンパ節のある耳の下あたりが痛くなることがあります。

耳の下が痛いけど熱はない、という場合は何の病気?

外耳道炎や反復性耳下腺炎が考えられます。
流行性耳下腺炎や、扁桃炎・咽頭炎によって耳の下に腫れや痛みが引き起こされている場合は、発熱を伴うことが大半です。
固いしこりが見られる場合は、耳下腺やリンパ節の悪性腫瘍という可能性もあります。

耳の下が痛いけど、腫れてない場合は何の病気?

耳下腺や耳の下のリンパ節が炎症を起こしているが、症状が軽度であり、腫れ上がるまでには至っていない──などのケースが考えられます。
医師の診断のもと、適切な治療を受ける必要があります。

ふだんは何ともないけど、耳の下を押すと痛い

耳下腺や耳の下のリンパ節の組織が、炎症などにより傷ついている可能性があります。
医師の診断のもと、適切な治療を受ける必要があります。

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