腸重積症とは?症状と原因、治療法や注意点について徹底解説

お腹が痛い──。

腹痛は、誰にでも日常的に発生するものです。
そのため、子供が腹痛を訴えてきたとしても、「なにか変な物を食べさせたかな」などと、軽く考えてしまいがちです。

しかし・・・
小さい子供や赤ちゃんの腹痛は、腸重積症(ちょうじゅうせきしょう)と呼ばれる病気を発症している可能性があります。

この病気を発症した場合、一刻も早く医師による治療を行わなければなりません。

腸重積症とは、いったいどのような病気でしょうか?
通常の腹痛と区別をつけるには、どうすれば良いでしょうか?
治療法には、どのようなものがあるのでしょうか?

この記事では、腸重積症の症状や原因、治療法などについて、詳しく解説をしていきたいと思います。

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腸重積症とは、どんな病気?

腸重積症とは、腸の一部が「内に入り込んだ状態」になってしまう病気です。
イメージとしては、「紙コップが重なり合った状態」に近いものがあります。

腸重積症は、生後6か月~3歳までの赤ちゃんや乳幼児、特に男の子が発症しやすい病気です。

3歳を超える年齢の子供が発症することは多くなく、6歳以上になると、ほとんど発症しなくなります。

腸重積症の症状とは

腸重積症を発症した子供にあらわれる症状には、次のようなものがあります。

・激しい腹痛
・嘔吐
・血便
・顔色が悪くなる
・機嫌が悪くなる
・ぐったりする

これらの腸重積症の症状、特に腹痛には、「周期」があります。
数十分おきに、お腹が痛くなったり、小康状態になったりを繰り返します。

このため、腹痛が治まったように見えても、注意深く経過を観察することが大切です。
※小康状態にあるときの子供は、何事もなかったかのように元気に振る舞うことが少なくありません。

腸重積症は症状が悪化すると、「腸が重なり合った部分」に血が行きわたらなくなり、最悪の場合は、その部分が壊死に至る可能性もあります。

腹痛を繰り返したり、腹痛だけでなく嘔吐や血便などの症状が見られる場合は、速やかに医師の診察を受けるようにしましょう。

また、血便は腸重積症の症状が進行した結果として生じるものですので、「血便が確認できないから大丈夫」と安心してはいけません。

腸重積症の症状は腸炎と似た部分がありますが、腸炎が発熱を伴うのに対し、腸重積症の場合は発熱を伴わないことが一般的です。

腸重積症を発症する原因は?

腸重積症を発症する原因については、いまだ明らかとなってはいません。

ただ、腸炎や腸管ポリープなどの基礎疾患が存在し、二次的に腸重積症が引き起こされるケースもあるとされます。

また、O-157などの大腸菌や、ロタウイルスに感染したことが、腸重積症の発症の引き金となることもあります。

腸重積症の診断方法について

腸重積症を発症している場合、「腫瘤」と呼ばれるコブが生じますので、触診によって診断をすることが可能です。
ただ、判別が難しいケースも少なくないため、腸重積症の確定診断には、レントゲンや超音波検査が用いられることが一般的です。

腸重積症の治療方法について

腸重積症の治療には、主に浣腸が用いられます。

もちろん、便秘の症状改善を目的とするような、一般的な浣腸ではありません。
お尻の穴から造影剤や空気を注入して、圧力で「内に入り込んでしまった腸」を元の位置に戻す処置を行います。

早期の腸重積であれば、この処置により大半が解消されます。

腸重積症が進行した結果、腸に穴が空いていたり、腸の一部が壊死を起こしている場合は、開腹手術等が検討されることになります。

なお、腸重積症は再発することが珍しくありません。
再発が頻繁に生じる場合は、腸管ポリープなどの何らかの基礎疾患が存在することが疑われますので、上述の腸重積症の治療と並行し、基礎疾患の検査が必要とされます。

腸重積症Q&A

腸重積症の疑いがある場合は、何科にかかればいい?

腸重積症の治療は主に、小児科あるいは小児外科にて担当されます。

腸重積症は成人でもかかる病気?

稀ではありますが、腸重積症は成人でも発症する病気です。
また、成人の腸重積症は、腫瘍などの何らかの基礎疾患が存在することが多いとされます。

腸重積症は予防できる?

腸重積症は原因がまだ明らかになっていない病気であり、有効な予防方法についても確立されていません。

ロタウイルスの予防接種が腸重積症の原因になるって本当?

1998年に発売された「ロタシールド」というロタウイルスのワクチンを接種すると、腸重積症を発症しやすくなるという問題が以前発生したことがあります。

しかし、ロタシールドはすでに流通しておらず、日本で現在用いられているロタウイルスのワクチンでは、そういった副作用は生じないとされています。

※ロタウイルスとは:
「感染性胃腸炎」の発症原因となるウイルスです。主に乳幼児が感染し、発熱や嘔吐、下痢などを引き起こします。詳細は、次のリンク先をご参照ください。
ロタウイルス胃腸炎Q&A:症状や治療法、予防接種やワクチンなど

子供が腸重積症かどうか見極めるには?

前述の通り、腸重積症は症状が進行すると、腸に穴が空いたり、壊死を起こす危険性のある病気です。
可能な限り、早期に治療を行うべきであり、そのためには病気の早期発見が重要になります。

腸重積症の早期発見には、子供の異常を、親が察知できるかどうかにかかっています。

前述した「腸重積症の症状」も、発症初期には顕著にあらわれません。

なんだか最近、子供の機嫌が悪いときが多くなった──。
食欲が落ちているし、たびたびお腹を気にする素振りを見せるようになった──。

子供の様子に、そのような「何らかの違和感」を覚えるようになったら、ぜひ一度、医師の診察を受けてみることをおすすめします。

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