食後の眠気が取れない!その原因と対策:異常に眠いのは病気?糖尿病や血糖値との関連も詳しく解説

恐らく、「感じたことはない」と言う人はいないであろう「食後の眠気」

お腹がいっぱいになると、満足感を覚えるとともに、なんだか眠たくなるものです。

この「食後に眠くなる」という現象のメカニズムについては後述しますが、これは自然現象であり、本来は気に病んだり、心配したりする必要のないものです。

しかし、忙しい現代社会に生きる我々にとって、この「食後の眠気」が大きな問題となることもあります。
昼食後などに、食後の眠気の影響で、会社の仕事や学校の勉強に支障をきたしている──そんな人も、中にはいることでしょう。
また、「異常なほどに食後の眠気を催す」という場合は、何らかの病気を疑うことも考慮すべきです。

この記事では、食後の眠気が生じるメカニズムや、その原因および対策について、詳しく解説していきたいと思います。
また、食後に異常な眠気を催す病気についても後述します。

スポンサーリンク
レクタングル(大)

食後の眠気はなぜ起こる?そのメカニズムとは

普段、私たちの脳は「オレキシン」を始めとする覚醒物質を分泌することで、心身共に活発に働く状態を作り上げています。

空腹になり、血液中の血糖値が低下すると、この覚醒物質の分泌が盛んになります。
逆に満腹になると、覚醒物質の分泌は穏やかになり、眠気を催すことに繋がります。

こうした「食べると眠くなる」現象は、人間のみに当てはまる話ではありません。
動物の多くが、満腹になれば眠いと感じ、空腹になれば眠気がなくなるのです。

これらの現象は、動物の生存本能に由来します。
空腹になれば、血液中の血糖値が下がります。
すると脳は「食べ物を探せ!」というシグナル──すなわち覚醒物質を分泌し、身体や意識を活性化させるのです。

首尾よく食料の調達に成功し、空腹が満たされ、血糖値が上昇すれば、脳は今度は逆に「もう休んでいいよ」というシグナルを発します。
私たちが食後に眠気を催すのは、このシグナルを受けてのことであり、きちんとした理由が存在するわけです。

食後に眠気を催さないようにするためには?

さて、食後の眠気が「生存本能に由来する自然現象である」とは言っても、「眠いから会社の仕事や学校の勉強は中断します」というわけにはいきません。
ある程度は眠気をコントロールし、仕事や勉強との折り合いをつけていくことが求められます。

以下に、それを実現させるための「食後の眠気を抑えるための効果的な工夫」について、解説をしていきましょう。

工夫1.腹八分目を心掛ける

食後の眠気を抑える工夫として、とても簡単に実践可能なものが、「腹八分目」です。
食後の強い眠気は、脳の満腹中枢が刺激されることによって起こります。
よって、食事の際に満腹にならないようにし、「少し物足りない」という状態にすることで、覚醒状態を維持しやすくなるのです。

「昼食を腹八分目にしては、夕飯まで持たない」という場合は、チョコレートや飴玉、菓子パンなどのおやつを活用すると良いでしょう。

工夫2.腹ごなしの運動をする

古来より、日本には「腹ごなし」という習慣があります。
昼食後などに「ごく軽い運動」を行うことで、食後に生じる眠気を吹き飛ばし、午後からの仕事に備えるわけです。

運動をするといっても、食後は胃や腸などの消化器官に血液が集中しているため、飛んだり跳ねたりといった激しい運動はNGです。
ゆったり目のペースで、付近を散歩する──くらいが望ましいでしょう。
デスク周りの掃除・整理整頓などの軽作業も、腹ごなしの運動として適しています。

なお、そのような「ごく軽い運動」であっても、食事の直後にスタートしたりはせず、数分から十分程度の食休みを置いてから取り組むことをおすすめします。

工夫3.食後にコーヒーを飲む

コーヒーには、カフェインによる覚醒作用の他、食べ物の消化を促進する効果があります。
食後にコーヒーを飲むことで、満腹感による食後の眠気と、コーヒーの覚醒作用が相殺されることが期待できます。
コーヒーが苦手な方は、濃い目に淹れた紅茶や緑茶などの「カフェイン含有飲料」で代用しても良いでしょう。

ただ、カフェイン含有飲料の積極的な摂取は朝・昼のみとして、夕食後、特に寝る前などは、できるだけそうした飲み物を口にしないようにしましょう。
カフェインの覚醒作用によりその日の安眠が妨げられ、次の日の眠気が増大する恐れがあります。

食後に「異常な眠気」があらわれる原因について

食後に「異常な眠気」があらわれる場合、何らかの病気や、改善すべき事柄が身に起きていると考えなければなりません。
以下に、「食後に異常に眠くなる現象」を引き起こす病気について解説をしましょう。

眠気を催す病気その1:動脈硬化

食後は、胃や腸などの消化器官に血液が集中し、脳の血流量が低下します。
このとき、頸動脈などの「脳に血液を送るための重要な血管」に動脈硬化が起こっていると、脳への血流が著しく減少し、まるで気を失うかのような、ひどい眠気に襲われることがあります。

動脈硬化は、血糖値が高い人や、糖尿病を患っている人に特に発生しやすいと言われています。
食後に決まって、自分の意思ではどうしようもできないほどの眠気に襲われる──という方は、いちど医療機関にて動脈硬化の有無を確認するとともに、血糖値の測定や糖尿病の検査を受けてみることをおすすめします。

眠気を催す病気その2:睡眠時無呼吸症候群(SAS)

日中に異常な眠気に襲われる要因の代表格として挙げられるものが、この「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」という病気です。
この病気の特徴的な症状は、「眠っているあいだに、一時的に呼吸が止まる現象が起きる」というものです。

このような状態に陥ってしまえば、当然、熟睡することが難しくなります。
十分な睡眠時間を確保しているようでも、実際は浅い睡眠を繰り返しているだけ、という事態に陥ってしまうのです。

日中、気を張っている間はなんとか覚醒状態を保つことができていても、満腹中枢が刺激されて覚醒物質の分泌が低下してしまと、「気の持ちよう」ではどうにもならなくなり、眠気に対処することが困難になります。

なお、睡眠時無呼吸症候群を患っている人は、狭心症や心筋梗塞、糖尿病などを発症するリスクが1.5~3倍にまで高まるとされています。
心あたりのある方は、早めに医療機関を受診し、睡眠時無呼吸症候群の検査を受けるようにしてください。

眠気を催す病気その3:ナルコレプシー

ナルコレプシーという病気を発症すると、「睡眠発作」と呼ばれる症状があらわれます。
この睡眠発作の眠気は非常に強く、多くの場合、意志の力で抗うことができません。

睡眠発作は、食後に限らず、日常生活におけるあらゆる場面においてあらわれます。
突然、気を失うようにして数分~数十分といった短時間の睡眠状態に陥り、目が覚めると何事もなかったかのようにケロリとしている──そんな状態にある場合、このナルコレプシーを発症していることが疑われます。

ナルコレプシーの診断および治療が可能な医療機関は、日本全国でもそう多くはありません。
インターネットなどを活用して、地元を中心に睡眠障害の専門医を探してみることをおすすめします。

スポンサーリンク
レクタングル(大)
レクタングル(大)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする