下痢が続くのは病気?止まらない下痢・長引く腹痛の原因と治し方

「最近、下痢をしてばっかり・・・」

誰もが経験するお腹の問題、下痢。

通常の下痢は、食事に気をつけるなどしていれば、2,3日で快方へ向かいます。
また、食中毒や、ウイルス性・細菌性の腸炎などにより引き起こされる下痢でも、一週間程度で症状が落ち着くケースが大半です。

しかし、一週間以上も下痢が続く場合は問題です。
後述する、「下痢が続く症状を引き起こす厄介な病気」を罹患している可能性が強くなってきます。

そのような病気のなかには、放置しておけば重篤な状態に至るものも少なくありません。

この記事では、「下痢が続く症状」を引き起こす様々な病気について、詳しく解説をしていきたいと思います。

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下痢が続く病気その1:過敏性腸症候群(IBS)

下痢が続く症状を引き起こす病気の筆頭として、「過敏性腸症候群」が挙げられます。

過敏性腸症候群の主な症状は、慢性的な下痢です。

通常、下痢を引き起こす原因は、食べ過ぎや飲み過ぎなどです。

しかし過敏性腸症候群の症状として発生する下痢は、主に精神的なストレスが引き金となります。
学校の試験や、スポーツの大会、会社でのプレゼンなど、緊張を強いられる状況になるとすぐにお腹が痛くなる──こういった現象は、過敏性腸症候群の典型的な症状です。

また、過敏性腸症候群を発症すると、消化の悪いものや、利尿作用の強い食べ物・飲み物を口にすると、すぐに下痢になってしまうなど、腸が刺激に対して過敏になってしまったりもます。

いわゆる「お腹が弱い」とされる人の中には、この過敏性腸症候群を患っている方が少なくありません。

過敏性腸症候群を発症する原因とは

過敏性腸症候群の主な発症原因は、精神的なストレスであると言われています。
大腸や小腸は、脳との結びつきが顕著であり、脳が感じたストレスの影響を受けやすいのです。

日ごろから強いストレスを受けていたり、そのストレスをうまく発散させることができなかったりすると、過敏性腸症候群の発症を招く大きな要因となります。

過敏性腸症候群の治し方

過敏性腸症候群の治療は、主に内服療法によって行われます。
治療に用いられる代表的な薬を、以下に挙げてみましょう。

消化管運動機能調節薬

腸の過剰な運動を鎮める働きのある薬です。
過敏性腸症候群の下痢の症状緩和に、広く用いられています。

高分子重合体(こうぶんしじゅうごうたい)

下痢は、便の中の水分が過剰となることから引き起こされます。
高分子重合体は、便の中の水分を調節し、下痢の症状を和らげる薬です。

セロトニン3受容体括抗薬

腸には、「セロトニン」と呼ばれる神経伝達物質が存在します。
セロトニンには、腸の働きを活発にする役割がありますが、過敏性腸症候群を患っている人は、このセロトニンの働きが過剰になりがちで、そのことが下痢の症状を引き起こす要因ともなります。
「セロトニン3受容体括抗薬」は、このセロトニンの過剰な働きを抑制する薬で、主に男性に対して使用されます。

この他にも、下痢が続くなどの症状が心理的要因により引き起こされていると考えられる場合は、向精神薬(抗不安薬など)が用いられることもあります。

過敏性腸症候群の予防・症状改善のためにできること

過敏性腸症候群の根治には、この病気の主な発症原因とされる「精神的ストレス」を解消することが必要です。

自分の精神的ストレスの原因を見つけ出し、それを可能な限り遠ざけることができれば、過敏性腸症候群により引き起こされている「下痢が続く症状」なども、徐々に緩和されていくはずです。

ストレス要因を自分から遠ざけることが難しいのであれば、それらのストレスに負けないように、心身を鍛えることも必要になってきます。

バランスの良い食事や、定期的な運動習慣、十分な睡眠などを心掛け、ストレスに強い身体を作り上げましょう。

また食事の際に、食物繊維や乳酸菌などを多く含む食品を積極的に摂取すると、腸の働きを正常に保ちやすくなります。

下痢が続く病気その2:潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎は、大腸に炎症や潰瘍を引き起こす病気です。
20代などの若い年齢で発症するケースが多いとされます。

慢性的な下痢が初期症状としてあらわれ、病気が進行すると、発熱や強い腹痛などを引き起こします。

さらに症状が悪化すると、大量出血や、腸に穿孔が生じるなどの重篤な症状があらわれることもあります。
また、潰瘍性大腸炎は大腸癌の発生要因ともなり得るため、できるだけ早期に医師の診察を受けることが大切です。

潰瘍性大腸炎は、発症原因に不明な点が多く、厚生労働省より難病指定を受けています。
再発することも多いため、予防に向けた取り組みも重要視されます。

潰瘍性大腸炎の治し方

潰瘍性大腸炎の治療は、主に消化器内科にて担当されます。
診断には主に、内視鏡検査(大腸カメラ)が用いられます。

潰瘍性大腸炎と診断された場合、治療方法は投薬治療が中心となり、症状に合わせて、様々な薬が用いられます。
経口投与の他に、点滴や座薬、直腸内に薬剤を直接注入する「注腸投与」なども行われます。

潰瘍性大腸炎は多くの場合、これらの投薬治療により症状が改善します。
投薬治療により症状の改善が見られない場合は、手術による大腸の摘出なども検討されます。

しかし潰瘍性大腸炎は、いまだ「完治」の方策が見つかっておらず、これらの治療は「対症療法」となります。
前述のように、再発しやすい病気でもあり、医師の指導のもと根気よく治療に取り組んでいく必要があります。

下痢が続く病気その3:クローン病

クローン病は、潰瘍性大腸炎と良く似た病気です。
この病気も、発症原因に不明な点が多く、厚生労働省より難病指定を受けています。
※この二つの病気は、「炎症性腸疾患」と呼ばれています。

主な症状は長く続く下痢や腹痛、発熱などです。
また、血便が出る場合も少なくありません。

潰瘍性大腸炎の場合は、潰瘍や炎症が大腸だけにあらわれるのに対して、クローン病は、小腸や直腸など、消化器の様々な場所に病変があらわれます。

クローン病の治し方

クローン病の治療は、潰瘍性大腸炎の場合と同じく、投薬治療が中心となります。

前述の通り、クローン病は難病指定を受けており、いまだ治療方法が確立されていません。
そのため、投薬治療は対症療法であり、完治ではなく、寛解状態を維持することを目的としています。

下痢が続く病気のまとめ

一週間以上も下痢が続く場合、次の病気が疑われます。

・過敏性腸症候群
・潰瘍性大腸炎
・クローン病

これらの病気のうち、最も多いケースは一番目の「過敏性腸症候群」と言われていますが、この病気は内服治療と生活指導により、大きく症状が改善することも珍しくありません。

「体質だから」、「自分は胃腸が弱いから」と、下痢の症状改善を半ば諦めてしまっている人は、少なくありません。
しかしこうした人も、適切な治療を受けることにより、生活の質が大きく向上することもあり得ます。

下痢が続く、あるいは頻繁に繰り返すといった悩みを抱えている方は、ぜひ一度、消化器内科や胃腸科を受診してみてください。

市販薬の下痢止めについて

頻繁に下痢を繰り返してしまう人の中には、市販薬の下痢止めや漢方を愛用している方も少なくないでしょう。
しかし下痢止めは、上に挙げた病気の発覚を遅らせ、症状を悪化させる恐れも懸念されます。

市販薬の下痢止めを使うとしても、あまり長期にわたって服用せず、「下痢の症状が出始めてから一週間以内での使用」を目安とすることをおすすめします。

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